『悲しみの秘義』 -図書館- August 27th 2016
この本は、たぶん「読書のすすめ」に紹介されていた本で、図書館にあったので
借りたものと思われる。
この本を読んでみたいと思ったときの心情は、記録にないので
わからない。特に悲しいことがあったというわけではないのだ。
それも読み終わってみると、印したページはなぜか伴侶を亡くした方の
詩ばかりだったのだ。
私は、独身で、彼氏もいないのに。
13.この世にいること
作家の須賀敦子氏は、急逝した夫と過したのは6年間。当時の川端康成からの一言で須賀氏にとって書くとは「霧の向こうの世界」にいる人々への手紙になっていったと。
手紙かぁと思って読みすすむうち
23.彼女
精神科医だった神谷美恵子氏の『生きがいについて』にはしばしば、愛する者を喪った若い女性の手記が引かれる。
神谷氏は同書で、イギリスのテニスンの次のような一説も引いている。
愛し、そして喪ったということは、いちども愛したことがないよりも、
よいことなのだ。
ここを読むころには勝手に泣いていた。
二十五編のエッセイで、全部がこのような愛する人との別れとかではなく、他のこともあるのだが、なぜだかそういうエッセイの印象が強く残ったものだった。
-15信頼のまなざし- に書かれていることは、私自身も経験している。たぶん、経験しているというのは、若松氏と同じような感覚もあるが、それ以上に私の世界もあることを認識していることが印象を遠ざけるのかもしれないな。
10年後に読んだら、全く違うところに心が向くんだろなぁ。
今日は、記録を転写じゃなく直に書くとどうなるかやってみたかったのだ。